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14歳の栞のOSHOのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
3.2
リアルな中学2年生。
とある中学の2年6組35人の三学期の50日のドキュメンタリー。

個人のプライバシー、特に子どもの個人情報に厳しい時代にこういう映画が観られること。
35人の生徒たち、生徒の家族たち、担任の先生や校長先生をはじめとする先生たちに感謝です。

生徒のプライバシーが多すぎて、動画配信サービス等の公開では難しいと思われるし、仮に公開できたとしても氏名などは隠されるはずだし、一部、カットされそうなシーンもあるので映画館で観られて良かった。

50日を時系列というより、生徒35人を順番に追っていて、生徒全員にスポットを当てた点は素晴らしい。
(時系列に追ったら、どうしても目立つ子と目立たない子に分かれてしまうし、35人をちゃんと追えなくなると思われるから…)

以上、良い点で、以下はダメな点。

オープニングの仔馬のシーンやラストのプール掃除のシーンはまったくいらない。
また、一部の生徒は過去のVTRの場面もあったけど、過去のVTRもいらない。
それから、下駄箱の後ろにカメラを置くのはあざといし、盗撮のような感じがして観ていて不快な気持ちになる。
ラストにカメラマン(監督?)がずっと撮り続けると言ったのはストーカー感がして寒気を感じた。

映像もあざとければ、音楽はもっとあざとい。リアルな中学生の日常の場面にドラマチックな強い音楽を入れちゃダメ!

せっかくの生の中学生の映像なんだから、もっと素材の魅力を活かした映画にして欲しかった。

プライバシーもあるので、個々の生徒たちの感想は書かないけど、
カメラがずっと回っているなか、50日間に生徒たちのなかには、ちょっと芸能人ぽい雰囲気に変わっていく子もいたのは、面白かった。
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