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14歳の栞のsukeのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
3.0
複数の登場人物の紹介をするだけで映画が終わってしまうが、クラス全員を対等に扱う卒業アルバム的な意味では、広告会社が作ったようなステキなパッケージングのコンテンツとして残された思い出は一部の学生たちやその親御さんたちにとってはとても嬉しいのかもしれない。
なかなか大人になってから、真正面から日本の中学2年生を見つめる機会はないので、いろんな人間観察ができて楽しかった。
裏できちんと処理はしているのだろうけれど、一箇所、映画を見ているだけではなんの説明もないためすごいドキッとする、超デリケートなアウティングがあって、わりとそれが読後感として残ってしまった。
なんとなく、大人が懐古するような、またさまざまなメディアで表象されるような典型的な思春期の感じ、青春の感じ、キラキラした若さみたいなものを製作者が追いかけていった感じがあって、安心して見られる一方、意外なものとか揺さぶられるようなものをみせられた感じはしなかった。
撮る側と撮られる側の、仕事感、案件感。
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