既視感は否めなかったが、家族と兄弟の物語と人類とアトランティスの架け橋を成し遂げる物語。
本シリーズの1作目が、物語の前後編の前編というぐらいこれからというところで終わっていた。そんな本作は、物語を完結させる後編でした。
なぜなら1作目では、アーサーがアクアマンとしての力を持ち、海底都市アトランティスに平和を取り戻すところまでは描いていました。ですが、地上の人類との共存については話はあがっていたものの、そこまで至らずにあくまでアトランティスに平和を取り戻すまで。
でも本作では、その問題もしっかり解決させるというところが素晴らしい。
しかし、本作の監督を務めたジェームズ・ワン監督なので、1作目のようにみたことのないものをみせてくれると思っていると肩透かしをくらってしまう一面がありました。
それは、アーサーとその弟のオームが力を合わせて今回の困難に立ち向かっていくのがお話の大筋でしたが、兄弟が奮闘するのはMAVERでみたことがあるので、既視感というか二番煎じにみえてしまっていました。この点について、アーサーとオームがメタ視点で触れているので、監督も重々承知をしているのでしょう…。
でも、あのジェームズ・ワン監督なので、あの中盤から後半の巻き返しは良かったかと。監督の技量でしょう。
みたことがあるものでも、ある一定の一線みたいなものを通り越すと面白く思えたので、本作は結果的に面白かったと思えます。
何はともあれ、アクアマンという物語と一緒に、DCシネマシティティックユニバースシリーズの終止符を打ち、しっかりと終わらせていた。
今後は、ジェームズ・ガンが新たなDCシリーズを牽引していくことでしょう。みたことのないものをみせてくれるのか、それともどうなのか…。みてみないと分からないので、公開されたらみるのでしょうね。