takanoひねもすのたり

オートクチュールのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

オートクチュール(2021年製作の映画)
3.0
移民二世のスリの女の子と引退間近なオートクチュールメゾンのお針子のヒューマンドラマ、ジャケの赤いドレスは出て来ない😅

『移民系のフランス人たちにオートクチュールの門戸が開いて欲しいという希望を込めた物語』だそうなので、前提の有り得なさを突っ込むのは野暮かも知れないけど、設定に突っ込みどころが多くて乗れなかった

初対面の2人(スリと被害者)オートクチュールのメゾン(高級品しかない)コレクションが間近(デッドラインあり)洋裁ド素人……お針子に見込まれるジャドに目覚ましい才能があるような描写や演出があればまだ良かったんだけど、どちらかというと家庭環境に比重が行ってしまって彼女の器用さが伝わってこねーのよ

仏の移民問題、パリとパリ以外(or郊外公営団地住まい≒ほぼ移民)の社会格差、移民/白人/フランス人の分断、違う階層に職場の門戸が開かれない構造だろうことは想像がいくけどね……

『門戸が開いて欲しい』なら、主人公が能動的に、かつ実現可能性があるストーリーの方が良くない?
『手に職を』なら手仕事と技にフォーカスしても良かったんじゃ……監督の意図と作品の内容がどうもチグハグな気がする、ごめん😅