健一

スペンサー ダイアナの決意の健一のレビュー・感想・評価

3.7
「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」でナタリー・ポートマンを使ってケネディ大統領の妻ジャクリーン・ケネディを描いたパブロ・ラライン監督が 今度はクリステン・スチュワートを使ってあのダイアナ元妃を描いた!
ふたりとも それぞれの作品でアカデミー主演女優賞にノミネートされたので この監督に『女性の伝記物』を作らせたら凄いのかも。
ちなみにクリステン・スチュワートはフランス映画「アクトレス 女たちの舞台」でフランスのアカデミー賞にあたるセザール賞で最優秀助演女優賞を受賞した。
これはアメリカ人俳優 初の快挙である。🎉

さて本作。(ネタバレあり‼️)
『伝記』というほど大袈裟なものではなく 1991年のクリスマス頃の『3日間』を濃厚に描いた作品。

2013年にナオミ・ワッツ主演の「ダイアナ」を観たが こちらの方が良くできている。

彼女(ダイアナ)がイカれているのか?
国家が悪いのか?
王室が異常なのか?
本作は『実話』ではなく『寓話』としてダイアナの3日間を描いている。
どこまでが本当なのか?
どこを 誇張しているのか?
観ているこちらの精神も段々とマイッテクル。

『Fuck!』
あゝ ダイアナも言うんだ。😅
最初から最後までずーーーっとイライラしている。
情緒不安定。声を上げる事は少ないがいつも周りの誰かを『静かに』攻撃している。
真実だとしても誇張だとしても『こんな風に描いていいの?』と観ていて心配になってくる。
ダイアナ元妃を全く知らない人が本作を見たらちょっと彼女について 勘違いして しまうのでは?
『何に対してイライラしているのか?』をほぼ描いていないので皇太子妃時代のダイアナとはどんな人だったのか? をサラッと復習してから本作を観ないと誤解を招く作品なのかも。

アクセントや眼差し、立ち振る舞いまで完璧にマスターしてダイアナを演じ切ったクリステン・スチュワートは文句無しに素晴らしい。
彼女にアカデミー主演女優賞をあげてもよかったんじゃない?
でも、あげたらイギリス🇬🇧からバッシングされるかな。
そのくらい ギリギリの彼女 を見事に演じている。
ティモシー・スポールやサリー・ホーキンスなどのイギリス🇬🇧を代表する名優たちもしっかりと脇を支えていて安心して見ていられる。

ただやっぱり本作はプリンセスダイアナという人物を知っている人が見る作品。
登竜門的な作品ではない!むしろ ここからダイアナ元妃の人物像を知るのは危険だと思う。
やっぱり現在公開中のドキュメンタリー「プリンセスダイアナ」と一緒に観ないとダメって事なのかな?😅

『どんより』とまでは言わないけど『スカッと』することは・・・ない。
当時の彼女の『想い』を共に味わう作品。


2022年 10月14日 公開初日 10:30〜
池袋HUMAXシネマズ screen 4
💺241 席
客入り 10〜15人くらい。 😅

やっぱり予想通り『おひとりさまの女性』が客層のほとんどだった。

本編前の「Dr.コトー診療所」の予告編を見て大号泣してしまった。
この冬。 帰ってくる!😭
健一

健一