もめん豆腐

BLUE/ブルーのもめん豆腐のレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
3.8
格闘技は昭和の子供がよく見てたジャンル。で、プロレス→K-1→PRIDEの流れで見てた。それでもボクシングはそれほど見てなくて、青コーナーが挑戦者側だということも知らなかった。観ながら終始、夢を追い続ける人のことが好きなんだと実感する。
話はこの映画からは逸れるけど、M-1グランプリはいつまでも夢を追い続けて、食っていかれない人をこれ以上生み出さない為に芸歴の目処を設けていると聞いたことがある。聞いた当時は妻や子がいたらそりゃあ大変だよね、ふ〜ん程度でしか聞いてなかったけど、3年前だったか「5時に夢中」でチャンス大城さんを見かけてからガラッと自分の中の印象が変わった。贔屓目で見ても彼は面白くなかったし紳助のような者から見たら引導を渡したくなるような芸人なんだろうけど、あてくしの目には輝いて見えたんだ。母親から過度のコントロールを受けて夢も希望も剥奪されて、もはや何のために生まれてきたのかわからない自分に対して、チャンスさんの輝いてることったら。もしこのまま道半ばで道路に倒れて亡くなったとしても、精一杯生きた!と胸を張れる人だと、胸が熱くなった。叶うか叶わないかを超えて、本人が幸せかどうかがその人の生き方なんだと思う。それを外野がとやかくいうのは、どうかと思う。“幸せは自分の心が決めること”。それを瓜田を通じて見せてくれた。彼は決して負け犬なんかじゃない。ここまでやれる人を笑える人なんているだろうか(反語)。
大好きな女性の一言からはじまったボクシングは強くなれなかったけど、瓜田のやさしさと正直さは好きだったし、彼の魅力をマツケンが魅せてくれた。マツケンは器用ではないけれど一生懸命生きる人を演じるのがとてもうまい。この作品では東出さんはそんなに悪くない。リーチが長いと有利よね。でも解せないのは女から見ても瓜田の方がいいと思うのに千佳が彼を選ばないところ。もう、男と女の機微は難しくてイカンわ。瓜田の方が穏やかな家庭を築けるのにさ、バカな女🙃
最後に、また機会があったら観たいなと思わせる良い映画。ありがとうABEMA。
もめん豆腐

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