けんけん3号

世界で一番しあわせな食堂のけんけん3号のネタバレレビュー・内容・結末

世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

優しい映画でした。フィンランドの大自然のなか、食堂から異文化の交流が始まります。心に傷を抱えたチェンとニョニョが、シルカと出合い料理を作ることを通して、段々と傷を癒やしていきます。シルカが少し頑固なチェンと内気なニョニョの関係を異文化の親子相手に手探りでほどいていく様子も、自然に描かれていて良かったです。チェンの料理は、身体に良く、抜群の美味しさで地元の人達の胃袋と心を掴んでいきます。そしてサウナと海上パーティーでのおもてなしを受けます。地元の人達の心意気が素敵でした。チェンとシルカの心が通じ合う過程も自然で良かったです。大自然の中、時間がゆっくり流れる場所で過ごす事も必要なんだなぁと感じました。
休むことが悪い、早く帰るのが悪い習慣のきらいがある日本社会。我々日本人こそ、こういう土地で心を癒し、自分を見つめ直すことが大切だと思います。そして改めてまた人生を進んで行く。そうすれば、電車の中で放火したり、幼児を虐待したりする事件も減るんじゃないかなぁ?ラストもハッピーエンドで、全体的にキレイな作品でした。隠れた良作です。