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出櫃 中国 LGBTの叫びの猫のレビュー・感想・評価

出櫃 中国 LGBTの叫び(2019年製作の映画)
3.6
ドキュメンタリー。
親の前でどういう風に説明してカメラを回させたのか、とても不思議だった。
私だったら自分が受け入れられない事など、絶対に人様に撮られたくないし
ましてや伯母がいるところでのカミングアウトなんてあり得ない。
なので素直に
ドキュメンタリーだとは、受け入れられなかった。
二人目の女性はLというよりTじゃないのかな?なんて彼女の格好からそんな風にも思った。

何も中国の話じゃない、日本だって殆どこの映画の通りなのでは?
社会的には、企業等には呼び掛けしてるし
ネットの中ではカミングアウトしている人達もいるけど
彼等の親の世代で
ああそう分かった、なんて
当たり前の様に受け入れられる人は少ないと思う。
これは私が彼等を受け入れられない
という事では勿論無くて
まだまだ個人レベルでは、そのくらいじゃないか?ということです。
中国では国レベルで認めてないのだろうから、もっと大変だろうと思う、
それ故
だからこそやっぱりどうやって撮れたのか、が気になってしまった。
そこんとこに目を瞑っての感想ですが、
親VS子どもの話し合いは、とてもリアルでした。それは、とても良かった。
安安のお母さんは離婚してる=自分も普通から外れてる
のに、何故、彼女に普通を求めるのか、最初分からなかったけれど
自分が世間から痛い思いをしてきたからこそ、逆に認められないのかもしれないな、と思った。
LGBT の親子の話、という括りじゃなく
親子=違う人間の関係
として、観ていてもとても興味深い。
子どもは別人格、子どもには子どもの人生がある
と思っていても、自分の価値観からずれる生き方を、なかなか人は、認められない、ような気がする。自分も含めて。
頭ではわかっていても…どうやって折り合いをつけるのか?自分が試される気がした。

この映画を観て、中国人って、凄く親を大切にするんだな、って思った。
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