このレビューはネタバレを含みます
今更の鑑賞ですが‥‥
嘘でしょ。人生って人間って
こんなに美しい感情だけで成り立ってるの？
めちゃくちゃ主観ですが‥
もっとドロくさいもんでしょ。
家福さん、あなたに起こったことは
そんなに他人事ですか？
岡田将生とベタに殴り合いでもして
もっとかっこ悪いシーン作ってくれ
とか懇願するレベル。
やっぱり、村上春樹作品が
大人になるにつれ苦手になっただけあって
スーーんと綺麗な世界にハマれなかった。
谷口吉生の美しい建築物より、
荒地のスクラップ工場が見たかった。
音の神格化‥それもちがう。
彼女もそんなん望んでなかったでしょうよ。
むしろ家福さんに、感情的に
罵られたかったんちゃうかな。
どうしてもその美しい描写と
他作品との比較がよぎって
作品に集中するのに必死だった。
「永い言い訳」「恋人たち」
なんかを愛する人には
響かなかったんじゃないか
と、思いたい。
“それでも生きていく”の
重み、もっとくださいよ。
演者たち1人残らず
とんでもなく素晴らしい演技力でしたが、
ほかに世界的に通用した理由は
戯曲の引用や、多様な登場人物のほかに
なにがあったの？
ラストのカタルシスすら
ぬるく感じてしまって、
この作品の世界観に
ついて行けない自分が悲しい‥。
