このレビューはネタバレを含みます
アマプラでインターナショナル版を鑑賞。
ほとんど前情報やあらすじ、感想を読まずに見ましたが、個人的にとても良い映画だった感じています。車内で流れる淡々とした、そして独白のようなセリフが物語を推し進めていく。しかし反対に音のオーディオテープや稽古中のセリフの持つ意味自体も物語の進展と共に変わっていき、まるでBGMのように物語と補強しあっていた。
ストーリー自体も展開が見えることなくある意味安心して鑑賞できる。中でも高槻が音の物語の続きを語るシーンは独特の緊張感。そして家福とみさきが北海道を目指す中でそれぞれの罪の意識を告白しそれをお互い乗り越えていく場面は特に感動した。
登場人物たちが抱えている葛藤とそれを吐露した時のなんともいえない安堵感が静寂の中で描かれていく。何年後かにもう一度鑑賞すると見方が変わるのかな。非常に心に残る作品で久しぶりに良い邦画に出会えてよかった。
