「おかあさん、"完全統制区域"って何?」
北朝鮮の強制収容所のリアルを描いた作品。
アニメとはいえ、めちゃくちゃキツい内容。保衛員に襲われても、妊娠した方が処刑されるって頭おかしい。
常にブレない正しさを持つお母さんがいいキャラだったし、息子のヨハンの変化が明確で面白かった。最後のカタルシスの作り方も見事。
以下、セリフメモ。
「父さん、最近よく来る背広のおじさんたちを知ってる?」
「あなたの夫は国家と党に対して深刻な罪を犯しました」
「貴方は何をしたんですか?」
「私の義理の息子が南朝鮮のラジオを聞いていたのよ。娘と孫たちも連帯責任で…」
「あの女が十字を切っていました」
「違います!私はもうクリスチャンではありません…!"完全統制区域"だけはやめてください…!」
「お前日本から来たらしいな?跪いて鳴け、日本豚め!」
「この女達は売女だ!のうのうと赤ん坊を身籠った」
「…かわいそうに。保衛員に犯されたのよ」
「ヨハン、お前のお母さんには良くしてきたじゃないか。何してるんだ?…お前が密告者だったのか。信じてたのに!」
(母親を刺されて)
「どんな気持ちか分かっただろう?」
「"誰が正しい"とか、"誰が間違っているか"が重要じゃないの。"誰になりたいか"自分に問いなさい」
「お母さんを殺した!俺が殺したんだ!」
「ごめんなミヒ。分かってると思うけど、ここでは赤ちゃんを産めない」
「お前の父さんに全て話した。お前の善行の全てを。"どんな目に遭ってもすぐ側にいる。お父さんは愛している"と言っていた」
「国家ってなんだ?人民って誰だ?」
「貴方は誠実な人でした。でも変わってしまった」
「…自分の仕事をしたまでだ。人民の生活を守るため」
「ならばこの子を守りなさい。父の生き様を見せて」
「私と妻は炭鉱でヨハンを待っていました。しかし彼は来なかった。知ってたんです。トロッコには2人しか乗れないことを」