健一

声優夫婦の甘くない生活の健一のレビュー・感想・評価

声優夫婦の甘くない生活(2019年製作の映画)
4.2
ちょっと珍しいイスラエル🇮🇱の作品。

正直、半信半疑で劇場に出掛けたのですが すごい良かった!素晴らしい作品。まさに『愛すべき小品』でした。

ただコレ。リメイク作なのかな?
なんか昔 こんなストーリーの映画 見たような気がするんですけど、思い出せない。どなたか教えてください。

舞台は1990年のイスラエル。
ソ連から移住してきた老夫婦。子供はいないみたい。二人の職業は声優さん。外国映画の吹き替えを主な職にしている。
新天地に渡り声優の仕事で生活を安定させようとするが これがなかなかうまくいかない。
二人は別の『声』を生かした仕事をみつけ新たな生活を築こうとする。

ドギツくもなく ゆるゆるでも無い。コメディの度合いがなんとも丁度良くハマってしまう。
大爆笑とまではいかないが シラケる程でも無い、クスクスって感じが心地よく とてもよくできた作品。
外国映画の吹き替えが職業だった二人の物語なので映画ファンの心をくすぐる名作たちのシーンやセリフが随所に出て来てさらに喜ばせてくれる。
'90年という時代設定もちゃんと守っていて フェリーニの「ボイス・オブ・ムーン」「ダイ・ハード2」「プリティ ウーマン」とセレクトもカンペキ。
作品に派手さは無いが精密に作っている作品だという事がこのセレクトで伝わってくる。

唯一 一点だけ引っかかってしまったのは 声優夫婦を演じるダンナさんの顔。ちょっと おっかない。
なんだろう。もう少しポッチャリ太ってて ハゲてて 優しい顔をした俳優さんを起用すればもっと親近感が持てたのに。
なんか元ヤクザみたいな顔をしていて 八名信夫 さんにソックリだった(青汁飲んで まずい!もう一杯 って言ってた人)。
奥さん役の女優さんはチャーミングで可愛らしい人だった。
テレフォンセックスという職業に最初は戸惑いながらもハマっていく感じが なんとも愛おしいおばあちゃんを好演してました。

本日をもって 映画館に通うのは今年は最後。
ラストを飾るのにふさわしいステキは作品に巡り会えて幸福感でいっぱいです。
これで晴れてたら最高だったのにまさかの雨☂️でした。



2020年12月30日
UP LINK 吉祥寺screen 5
💺29 席
客入り 私を含め5人。

初めて訪れたUP LINK吉祥寺の5番スクリーン。
ちっちゃ! せま! 💺29席。
客席が三列しかないという なんとも可愛らしいシアターでした。
スクリーンの真横が入口で上映が始まる直前まで開けっ放し。
ロビーにいる人達から丸見えでちょっと恥ずかしい。閉めてよ!
感染対策なのかな?

本年度最後のご挨拶は明日させてください。
健一

健一