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映画大好きポンポさんのHKのレビュー・感想・評価

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)
1.0
明らかに映画好きに向けたタイトルだし、Filmarksの評価も良いし、久しぶりにアニメ好きの長男長女(ともに20代半ば)と親子そろってTV鑑賞会。
前評判から、ジャケ写のキャライメージとは裏腹に映画製作のウラ側をマニアックに、しかも楽しいギャグを交えて楽しく見せてくれる作品だろうと期待して観たんですが・・・

始まってしばらくすると、もはや誰も集中して観る価値ナシと見切りをつけたのは明らか。
トイレに行くのも飲み物を取りに行くのも「どうぞ気にせず」と一時停止の要請も一切ナシ。
私が作品を選んだ手前、最後まで席を立たずに観ましたが、こんな作品をセレクトしてしまった自責の念に大ダメージ。

これは酷い。本作にも劇中劇の『マイスター』にも何の魅力も説得力もナシ…
イヤ、私個人の感想をもっと正直に言うと、いかにも映画愛に溢れた作品を装いつつ、その実、映画界を稚拙な憧れと安易なキレイ事だけで描き、しかも一方的に感動を押し付けてくるという、残念ながら多くの映画や映画ファンを非常にナメた作品だと感じました。

さらに本作は、どんな名作でも長い映画は良しとせず、90分こそがベストだと主張します。
たしかに私もそのくらいの尺は観やすいし、90分前後の名作・傑作が少なくはないことも知っています。
しかしいくら90分以内に抑えたところで面白くなければ無意味。
ムダな90分を過ごすよりは、もっと長時間でも楽しめて感動できる作品の方がはるかに良い映画体験なわけで、90分ジャストの本作は皮肉にもそのことを証明してくれます。
これではせっかく編集の重要性を描こうとしたつもりでも全くの逆効果。

今回、私には合わないとか、良さがわからないとか、人それぞれですからとかの表現をあえて使いたくないほど、作り手の独りよがりな思い込みとその押し付けに不快な気持ちになってしまいました。

しかも軒並みの高評価には愕然。
それとも本作は子ども向けであって、ムキになってこんな文句を言う私が大人げないということでしょうか。
これぞ私にとっての胸糞映画。
私のfilma史上の最低点を更新。
HK

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