カルロスあきお

いつかの君にもわかることのカルロスあきおのネタバレレビュー・内容・結末

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

U-NEXTで鑑賞
2023年の映画納めの映画

不治の病で余命がわずかのシングルファーザーが愛する4歳の息子の為に新しい家族を探す話。

窓拭き清掃員のジョンは仕事、家事、育児をこなしながら残りわずかな時間で新しい家族を探す。
映画としてはほとんど音楽が入ることはなく淡々と物語が進んでいく感じ。

子供のマイケルも演技なのかそのままを撮られてる感じなのか分からないくらい自然なのでドキュメンタリーを観ているような感覚にもなる。

父親のジョンができる限りマイケルと一緒に過ごしてその中で楽しい思い出や大切な事を教えていく。
「ありがとう」や「ごめんなさい」が素直に出るあたりしっかり大事なことは教えれてるんだなぁと思いました。

「ママはどこ?」「死んだらどうなるの?」「"ようし"ってなに?」などの純粋なマイケルの質問がすぐに答えられない感じが心苦しくなる。

ジョンはストーリーが進むにつれてだんだんやつれていく姿が病気の進行を感じて悲しくなるが、息子の前では気丈に振る舞う姿はすごいなぁと思いました。

たくさん出会う家族の中でどの家族が息子には1番良いのか。
自分ももしジョンと同じ立場になったらどの家族を選ぶのかをとても考えてしまうし最終的にある家族に決めた所は「ジョンはすごいなぁ」と思いました。

基本的に感動を誘うような演出はなく、最後まで泣かずに鑑賞できるかなぁと思いましたが、ジョンが後半に考え方が変わり息子にちゃんと手紙を残していくシーンでめちゃくちゃ泣きました。

最後のジョンとマイケルが顔を見合わせるシーンはとても印象的で悲しい話だけれども、ジョンの計り知れないマイケルへの愛をたくさん感じることのできる素晴らしい映画でした。