ぶーさん

シカゴ7裁判のぶーさんのレビュー・感想・評価

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)
-
歴史も社会も政治も不勉強で、いい歳して何も知らない自分に恥じ入るような映画だった
法廷ものによくある途中までのあからさまな不正義や理不尽に、頭が沸騰するような怒りを覚えつつも
時間の前後や背景の説明が上手く、観る者の目を外さず結末に向けて緊張と興奮を高めていく感じがたまらない
冒頭に出てくる名前が多くて覚えられないかもと思ったけど、そんな心配が吹っ飛ぶほど集中して観た

暴動と言っても、それぞれのグループが面識もなく前提も違う人々なので
目的は反戦運動だけど、それぞれ将来や政治への捉え方が違って、対検察、対権力という一枚岩にならず裁判の間中喧嘩してる感じ
エディ・レッドメインの反抗期のヘタレボンボンぶりもよかったし
サシャ・バロン・コーエンの怪しいヒッピーっぷりも、その裏にある聡明さもよかった

人が集まることで興奮が高まり抑制が効かなくなる感じって本当に怖いなと改めて思った。最初はただの集まりだったのに弾ける瞬間の興奮感がすごかった
そして、色んな考えがあることの健全さも
自分と違う考え方や行動をする人がいることを認める寛容さが必要なことも
ひどい裁判を見るとしみじみ感じたよ…
ぶーさん

ぶーさん