ビリヤニ超特急

僕の名はパリエルム・ペルマールのビリヤニ超特急のレビュー・感想・評価

4.8
辛いシーンもあるけど、映画として非常に面白く出来ていて最後は見て良かったと思える。ラップ調の歌をはじめ音楽がすばらしい。映像も斬新でカメラアングルなどが凝っている。ストーリーもサイコパスジジイを絡めた目の離せない作りになっていて、ヨーギ・バーブのコミカルな演技やインドの大学の描写も面白い(日本じゃガラの悪い公立校でやるような新入生イジメを大学でやる。そしてカンニングについて寛大というか教師に交渉するのもある意味実力)学長のような良心を持った人格者もいるし、父親代行のおっさんもいい味出してる。
終わり方は胸糞悪ではなく見て良かったと思える。辛そうと思って見てない人、ぜひ見て!

✍️以下、インド映画沼のメモ
ダリド(不可触民)→カースト最下位はシュードラ(奴隷)だが、カースト外に位置し、皮の加工(情熱のムリダンガムで出てきた)や祭事の時の舞踊などを行う。他にも定住地を持たない部族(トライブと呼ばれる。RRRのビームがそう)などもいる。差別のレベルが日本人の想像を超えていて、暴行されたり殺害事件が普通にある

途中で少女が殺されるシーン→名誉殺人。呼び名から勘違いされているけど、家父長が身内を殺めても構わないというクソみたいな風習で、異性と付き合ったり性被害にあった娘を父親や祖父が殺害する。ニュースでもよく見かけるが、最近はさすがに警察が介入するようになった

主人公の父親が女装ダンサー→ヒジュラ(日本で言うニューハーフのような人々で芸能を生業にする人々)かと思ったけど、母がいて主人公も本当の息子。これはこういうカーストなのか?それとも父親の趣味なのか?よく分からない