ショートショートフィルムフェステイバル & アジア2020のオンライン会場で鑑賞。
街のお祭りで、ドラァグクイーンとしてのパフォーマンスをゲリラ決行しようとしている2人の青年とその女友達。
そんな3人を冷たい目で見る男2人組には、なにかしらの接点があるようだが……。
一般人でも、「ドラァグクイーン、かっけぇ!」となる短編。
ドラァグクイーンの息子と、その父の関係性を描いた監督の前作『一人の男、私の息子』同様、珍しい題材を一貫して描いている部分が、とにかく素晴らしい。
周囲の目を気にせず、ありたい姿でいることへの不安。
そして、それを応援してくれる人達がいることの力強さ。
理解されづらく、無意識の差別が蔓延っているセクシュアリティの問題。
だからこそ、それを家族のドラマへと繋げ、誰しも共感しやすい物語にしているところに、脚本の上手さを感じた。
極めて珍しい題材でも手堅く人間ドラマを撮れる部分は、監督の特徴ともいえるため、今後も、このテーマを、より深掘りした作品を作ってもらいたいと思った。