Omizu

街角の盗電師のOmizuのレビュー・感想・評価

街角の盗電師(2013年製作の映画)
3.5
【第63回ベルリン映画祭 フォーラム部門出品】
インドの工業都市カーンプルで繰り広げられる街の〝盗電師〟と電力会社との攻防を描いたドキュメンタリー映画。ベルリン映画祭でのプレミア後、トライベッカ映画祭、レインダンス映画祭などに巡回した。

官僚の女性と街の盗電師として働く男の攻防を描いている。

インドでは、国民の5分の1に近い約2.4億人が電気のない生活を送っているという。

この映画の面白いところは、盗電師である男は完全なる善ではないこと。もちろん人のことを思ってやっているのだが、それは同時に違法でもある。

電気が欲しくても貧困にあえぐ人々は料金が払えない。彼らを助けているのが盗電師なのである。

善悪が入り交じり、どちらがいい悪いを決められないところにこの映画の意義がある。
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