【第63回ベルリン映画祭 フォーラム部門出品】
インドの工業都市カーンプルで繰り広げられる街の〝盗電師〟と電力会社との攻防を描いたドキュメンタリー映画。ベルリン映画祭でのプレミア後、トライベッカ映画祭、レインダンス映画祭などに巡回した。
官僚の女性と街の盗電師として働く男の攻防を描いている。
インドでは、国民の5分の1に近い約2.4億人が電気のない生活を送っているという。
この映画の面白いところは、盗電師である男は完全なる善ではないこと。もちろん人のことを思ってやっているのだが、それは同時に違法でもある。
電気が欲しくても貧困にあえぐ人々は料金が払えない。彼らを助けているのが盗電師なのである。
善悪が入り交じり、どちらがいい悪いを決められないところにこの映画の意義がある。