ピロシキ

アル中女の肖像のピロシキのレビュー・感想・評価

アル中女の肖像(1979年製作の映画)
3.8
アルチュウオンナのショウゾウ、なんと愉快なタイトル。実際に蓋開けてみたらほんとにアル中の女を追いかけ回すだけの映画になっており、これまた愉快。だいいち「飲酒旅行」などという四字熟語、初めて聞いたし。片道切符だけを手に、訪れた街で酒飲んでダラダラ過ごす、飲酒旅行。一度はやってみたく……ない。ここまでグッデングデンになって破壊と奇行を繰り返すぐらいなら、ノンアルで観光地巡ってるほうがよほど安全である。

終盤、オバチャン3人組が口にする「男が酒に酔ったら"男らしい"とか言われるけど、女が同じように酔ったら途端に…」という苦言が核心をついている。かなり辛辣な寓意が込められてはいるけれど、まぁ言いたいやつは好きに言えとばかりに、アル中女は何も語らず酒を飲み、飲み終わったグラスを割りつづける。アル中女なら「ガラスの天井」だって軽々とブチ破ってくれるかもしれない、なんて。
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