好き勝手なてそ

#フォロー・ミーの好き勝手なてそのレビュー・感想・評価

#フォロー・ミー(2020年製作の映画)
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久々に見返したのでレビューします。

■あらすじ
過激な動画配信で人気のコール。友達の招待でモスクワへ向かい、コールは初めて企画の内容を知らされる。
ロシアの大金持ちが作った、1度しか経験できない脱出ゲームに挑むが、どれも危ないものばかりでーーという話。

■ざっくり感想
ロシア✕警官=おそロシア
ロシア✕クラブハウス=おそロシア
ロシア✕ギャング=おそロシア
ロシア✕監獄=おそロシア
ロシア✕脱出ゲーム=おそロシア

そんな感じで、舞台をロシアにしておいたら全部怖くなるだろー!と仕立てた感じの映画。
承認欲求オバケが地獄を見る話だけど…スカッとしたりざまあみろとなるようなオチでもないので、
どう感情を処理したら適切なのかわからない、絶妙な気持ち悪い気分になる作品です。

嫌いじゃないから多分見返したんだけど、何が好きなのかも説明できない。
そこはかとなく絶望を味わいたかったらいくつかおすすめするうちの1つに入れるかな?

ロシア側の若キャスト、皆美しい。

ネタバレで思うところは下に書きます。



ーー以下ネタバレ含みますーー


■やりすぎドッキリ
今作これに尽きる。やりすぎ。
なんでもいい塩梅ってのがあるものですよって話。

普通の人間性なら、仲間や恋人を殺され、自分のカメラもない状態なら素の自分の行動をとるわけなので、逃げずに立ち向かっただけコールは勇敢だったと思う。
まさかあの場で、コールが殺すわけがないだろうと思う方がおかしいでしょ?

前半ではコールが撮影のことにしか頭がないような人間に映ってたけど、承認欲求で頭おかしくなってたのは実はコールよりも周りだったというところがこの映画の虚しいところだなと思った。

■2人のコール。違いはわかってる?
「公のコールと、私の知ってる本当のコール。役割は違うけど…違いはわかってる?」
恋人エリンがコールへ戒めたセリフ。

この映画のもう一つ虚しいところは、恋人のエリンですら「本当のコール」の役割も考えることも理解していなかったことだと思った。
コールはエリンさえ殺されなかったら、もっと冷静にアレクセイの言葉を聞いたかもしれない。
エリンを殺すシナリオに仕立て上げたことが、彼らの最大の失敗。
極限まで恐怖を与えて、限りなく本当のコールを傷つけておきながら、最後のネタバラシでは「マジかよ!やられたぜ!みんな最高!」と公のコールの軽いノリを期待しているあたりが、恋人や友達としても浅い連中なんだなということがわかって悲しくなる。

みんな、コールが活動を始めてからの知り合いなんじゃないかと疑ったほどだ。
昔からの親友ならさすがにわかるし、もっと思いやるよね。


飛行機の中で、コールはエリンのことを「本当の俺を見てくれる。初めての人だ」と言ってたのが、まさに悲しい伏線になってたわけです。
エリンはコールからの愛情も見誤ってたみたい。


また1年くらい経って見放題にいたら見返すかな。

初回:2023年11月鑑賞(動画配信サービス)