Gan

T-34 レジェンド・オブ・ウォー 最強ディレクターズ・カット版のGanのレビュー・感想・評価

3.9
アクション全振りのスカッと戦争映画。

戦争の残酷さやエグみは殆ど無いところが、同じく戦車の格好良さを描く"FURY"とは異なる点。時系列的には、本作の攻防の後、米軍が介入しドイツ軍に立ち向かう流れか"FURY"であり、大河的な要素を勝手に噛み締めた。
全く別角度の映画にはなるが、あまりにもの奇跡の連続、主人公の運の強さと胆力に、ぼんやりと"2012"のジョン・キューザックを思い出す。

"映像の世紀"にて独ソ戦の特集を観た直後に鑑賞したため、あまり「戦車バンザイ!」的なノリ気になれなかった。美化の風味を少し感じる。なんせ独ソ戦は3000万人も亡くなっている地獄のような戦争だったそうなので、、。

ただ、こういうベクトルの前向きな戦死者追悼は新鮮で、単純なナチス批判とせずに全兵士へのリスペクトが感じられたため、これはこれでアリ。後味は良いものの、作風相まってあまり記憶に残らないのが惜しい。
当時最強の戦車と謳われたティーガーⅠが投入されていれば、戦局と結末は変わったかも。
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