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あのこは貴族のkazu1961のレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.8
▪️JPTitle :「あのこは貴族」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 2021
▪️JP Release Date : 2021/02/26
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-402
🕰Running Time : 124分
▪️Director : 岨手由貴子
▪️Writer : 岨手由貴子
▪️MusicD : 渡邊琢磨
▪️Cast : 門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ

▪️Review •••••••••••••••••••••••••••••••••
🖋“松濤”。。。日本にも明らかに貧富の差だけでなく、階級差、家柄、性別による“こうあるべき”というものが今尚歴然とあることを再認識させられました。そういった事をさりげなく、しかもするどい視点で描いている事に感心。そしてそれを若者たちの生き方を通して、優しく静かな世界観で。。。

🖋内容的には、どんな家柄や環境に育とうが、自身の環境に窮屈さや不公平さ、理不尽さを感じて生きている女性たち。そんな中で悩みもがきながらも自身で人生の活路、方向性を見出していく姿を前向きに瑞々しく青春譚的に描いているのが本作の良い所。それを体現して演じているのは、箱入り娘のお嬢様ながら凛とした生き方を持つ女性、華子を演じる門脇麦、地方出身で貧乏な家庭に育ちそれでも優しく前向きな女性、美紀を演じる水原希子、それぞれを見事に演じています。そして終盤に向けての華子と美紀の関係性がとても爽やかで良かったですね。

🖋そして、それぞれがそれぞれの環境で前を向いて生きていくのを、押し付けがましくなくナチュラルに描いているのがほんと素敵な作品でした。今支持の高い女性監督岨手由貴子によるシスターフッド作品ならではですね。20代後半から30代にかけて息苦しさを抱える女性たちが、軽やかに変化していく姿を、最後の青春譚として静かに描いています。

😊物語は。。。
東京に生まれ、箱入り娘として何不自由なく成長し、「結婚=幸せ」と信じて疑わない華子。20代後半になり、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされます。あらゆる手立てを使い、お相手探しに奔走した結果、ハンサムで良家の生まれである弁護士・幸一郎と出会います。幸一郎との結婚が決まり、順風満帆に思えたのですが。。。一方、東京で働く美紀は富山生まれ。猛勉強の末に名門大学に入学し上京しましたが、学費が続かず、夜の世界で働くも中退。仕事にやりがいを感じているわけでもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいました。幸一郎との大学の同期生であったことで、同じ東京で暮らしながら、別世界に生きる華子と出会うことに。2人の人生が交錯した時、それぞれに思いもよらない世界が拓けていきます。。。

▪️Overview (映画. comより)
山内マリコの同名小説を原作に、同じ都会に暮らしながら全く異なる生き方をする2人の女性が自分の人生を切り開こうとする姿を描いた人間ドラマ。都会に生まれ、箱入り娘として育てられた20代後半の華子。「結婚=幸せ」と信じて疑わない彼女は、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手段でお相手探しに奔走し、ハンサムで家柄も良い弁護士・幸一郎との結婚が決まるが……。一方、富山から上京し東京で働く美紀は、恋人もおらず仕事にやりがいもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。そんな2人の人生が交錯したことで、それぞれに思いも寄らない世界がひらけていく。「愛の渦」の門脇麦が箱入り娘の華子、「ノルウェイの森」の水原希子が自力で都会を生き抜く美紀を演じる。監督は「グッド・ストライプス」の岨手由貴子。
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