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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれからのkazu1961のレビュー・感想・評価

3.8
▪️Title : 「ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから」
Original Title :「The Half of It」
▪️Release Date:2020/05/01
▪️Production Country:アメリカ
🏆Main Awards :※※※
🕰Running Time:104分
▪️Appreciation Record :2020-254
▪️My Review
なかなかウィットに富んだ良い作品でした。特に本作の終盤に、劇中に登場する映画の恋人同士の別れと電車を追いかける青年の場面を、エリーとポールで再現して見せたことですね。この演出にはグッときました。
基本的なプロットそのものは、王道な青春ラブストーリーではあるのですが、演出的にも非常にうまく作られています。ラブストーリーの名作たちを劇中に登場させ、それを絶妙に物語の本筋にリンクさせていて、非常に素晴らしいなあと思います。劇中に登場する映画のセレクトが素晴らしいですね。
これは、主人公エリーの父親が自室で映画を見ている場面です。そこで登場する作品のチョイスが素敵です。『カサブランカ』『ベルリン、天使の詩』『フィラデルフィア物語』チャップリンの『街の灯』など。それぞれの映画が本編のストーリーに何らかの影響を及ぼしているのが観て取れます。たとえば、『ベルリン、天使の詩』は、触れたいけれども触れられないという、愛への渇望が見事に反映されたシーンです。
さらに、王道の青春ラブストーリーではあるんですが、そこに宗教や哲学、文学などが絡むことで、非常に深みのある作品になっています。
そしてLGBTを扱った作品ですけど、それを表面に強く押し出すことなく自然にメッセージを伝えているのも素晴らしいですね。
物語は。。。
アメリカの息苦しい田舎の町。アジア系のエリーは成績優秀でしたが、周りに馴染めているとはいえず、孤独な学校生活を送っていました。そんなエリーは学校の課題の代筆をして小銭を稼ぐのが日課。ある日、ひとりの男子に頼まれてラブレターを代筆することになります。しかし、その彼が好きな女の子に、愛に無関心だったエリーの心も揺れ動いていくことに。。。

▪️Overview
Netflixで2020年5月1日配信から配信。出演:リーア・ルイス、ダニエル・ディーマー、アレクシス・レミール。
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