ポルりん

夢の丘のポルりんのレビュー・感想・評価

夢の丘(2019年製作の映画)
3.4
■ 所感 

素晴らしい!!
本作を鑑賞することにより、ホラーは低予算であっても、充分人を怖がらせることが出来るという事が体感的に理解出来るようになっている。
それと対称で脚本はかなり意味不明で残念なものになっているので、脚本さえよかったら、かなりの良作になっていたと思う。
本当にもったいない・・・。


■ 演出

ナレーションやキャラクターのセリフがなくても、しっかりとキャラクターの心情が自然に理解出来き、共感できるようになっている。
またJホラーにありがちなジャンプスケアも使っておらず、ホラー演出や幽霊の出るタイミングなどが素晴らしく、終始適度な緊張感を保っている。
演出に関していえば、低予算ホラー映画の見本といってもいいんじゃないか・・・。

■ 脚本

演出は素晴らしいのに対し、脚本はかなり残念なものになっている。
はっきり言って意味が分からない。
色々と謎めいた設定を詰め込んではいるが、それが全く物語に活かされていないし、説明もされない。
キャラクターがどういった行動をしているのかも分からないし、何を会話しているのかもよく分からないのだ。


私も脚本を書いた経験があるから分かるが、多分こんな感じなんだろう。


・自分の頭の中で設定を作る。

・何度も設定に触れているので、勝手に視聴者も理解している前提で脚本を進めてしまう。

・結果的に第三者から観たら荒唐無稽で意味不明なものになってしまう。


個人的にはもっとシンプルにして欲しかったかな・・・。
例えば、


浮気相手と一緒になるために、浮気相手と共謀し、奥さんを殺害→その後、奥さんの幽霊が化けて出てくる


こんな感じでよかったと思うのだが・・・。
ポルりん

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