半兵衛

歌へ!太陽の半兵衛のレビュー・感想・評価

歌へ!太陽(1945年製作の映画)
2.8
あるレビュー劇場で繰り広げられる人間模様を描いたドラマ。戦後すぐに製作された邦画の一作で、GHQに配慮しているためか戦争だの戦後の生活など一切触れられず出演する俳優たちの歌やショーを楽しむのがメインの純粋な娯楽作品に仕上がっている(ちなみに掃除婦の息子が死んだと語るシーンも戦争で亡くなったような雰囲気なのになぜか理由などが語られず、色んな関係者に気を遣っていることが伝わってくる)。

戦後おばさん化して『誘惑』など中平康監督作品などで強烈な演技を披露していく轟夕貴子のふっくらとしつつも艶のある美貌が素晴らしく、それだけで見た甲斐がある。そして歌も上手。

榎本健一や川田義雄、あのねのおっさんこと高瀬実乗のコメディ演技も楽しい。

ラストからは直接言葉にはしてなくても新しい明日を歩もうというメッセージが感じられる。
半兵衛

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