HAYATO

燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版のHAYATOのレビュー・感想・評価

3.6
2024年174本目
Don’t think. Feel!
伝説のアクションスター・ブルース・リーの代表作
少林寺で武術の修行に励んでいたリーは、秘密情報局から要塞島で開催される武術大会への出場を依頼される。その目的は、島の支配者・ハンが仕切る麻薬製造密売の内情を探るため。かつて妹がハンの手下に殺されたことを知ったリーは、大会への参加を決意し、島へ向かうが…。
共演は『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のジョン・サクソン、シー・キエン、ジム・ケリーら。無名時代のサモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウも出演している。
リー自ら監督したシーンを追加したディレクターズカット版を見てみた。
司馬遼太郎作『燃えよ剣』にあやかった邦題がつけられた本作は、無名俳優が主演ということで決して期待値は高くなかったそうだが、公開されるや否や日本を含めた世界各国で大ヒット。世界中にカンフーブームを巻き起こした。アクション映画に新たなジャンルを確立し、マニー・パッキャオなどの格闘家、ジャッキー・チェンやドニー・イェン、ブラッド・ピットといった後世のスター俳優に影響を与えているあまりにも偉大な作品だ。
リーは製作面にも大きく関与し、マイケル・オーリンが書いた『007 ドクター・ノオ』にインスパイアされたスパイ要素高めの初稿脚本に、「武術」の要素を大幅に加えた。そのため、ストーリーに不自然な流れも含まれているが、そんなことがどうでもよくなるくらいリーの怒涛のアクションに圧倒される。『イップ・マン』シリーズでのドニー・イェンの身のこなしも驚異的であるが、本作でのリーのスピード感は尋常じゃない。
数多くのTV番組、ラジオ番組などに重用され続けているラロ・シフリン作曲のテーマ曲も印象的だった。
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