ゆっきー

Victim(原題)のゆっきーのレビュー・感想・評価

Victim(原題)(1961年製作の映画)
3.5
同性愛が違法な時代のロンドン、ゲイは恐喝されていた… 弁護士のダーク・ボガード(バイ)が自分のために自殺した恋人の為に恐喝犯を探す話。
ルビッチばりにシーンの前後を扉の開閉で締めくくることでリズム感を出したり、妻への後ろめたさからくる交わらない視線劇だったり演出がしっかりしているので中々面白い。
犯人の造形も異様で中々いい役者使うなと。本作のゴーグル、『紳士同盟』『マインドベンダース』のマスク、等被り物が好きなのがディアデンの作家性か?

学校に呼び出され、生徒達の流れと逆走してもぬけの殻になった教室で妻と会話する場面も個人的には好み。同じような場面がマイケル・アンダーソン『さらばベルリンの灯』にもある。そういえばあちらもイギリス映画だ。

そういえばアメリカ映画には学校に親とか大人が乗り込むような場面が少ないように感じる。学校は学校で外界とは閉じた世界という感じがアメリカ映画にはある。気がする。
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