kazu1961

護られなかった者たちへのkazu1961のレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
4.4
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-029
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋阿部寛が刑事役をやってるとどうしても東野圭吾の『加賀恭一郎』に見えてしまうのは私だけでしょうか?。。。こんな冗談が全く通用しないくらい、重たくて、痛くて、でもその根底には人を護ろうとする優しさがあって。。。とても感情を揺さぶられた作品でした。

🖋サスペンスとしても、その犯人が誰なのか?!という犯人探しの要素も超一級品で、大震災の足跡、日本の貧困者の救済の実態(生活保護)など、心の残る癒えない傷の傷みとシンクロしながら、観るものの感情を大きく揺さぶってきます。痛くて切なくて出る涙、優しさに触れて出る涙、色んな涙が出てしまう作品です。クライマックスの真犯人の心情、そして“壁を乗り越えて声を上げてください”というメッセージ、倍賞美津子演じるけいの“おかえり”のメッセージ、そして阿部寛演じる刑事笘篠の“声を上げてくれてありがとう”というラストメッセージ。。。全てが胸を打ちました。

🖋厳しく悲しい現実の中に見出される人間愛と優しさ、その表裏一体の心情演出がとても素晴らしい作品です。それを演じる俳優陣もこの複雑な感情表現を見事に操っています。阿部寛、佐藤健、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆らの演技が光っています。永山瑛太や緒方直人を被害者役に使う贅沢さも。。。

🖋ほんと素晴らしい作品です!!

😭Story:(参考: yahoo movies )
東日本大震災から9年が経った宮城県の都市部で、被害者の全身を縛った状態で放置して餓死させるむごたらしい連続殺人事件が起こる。容疑者として捜査線上に浮かんだのは、知人を助けるために放火と傷害事件を起こし、刑期を終えて出所したばかりの利根(佐藤健)。被害者二人からある共通項を見つけ出した宮城県警の刑事・笘篠(阿部寛)は、それをもとに利根を追い詰めていく。やがて、被害者たちが餓死させられることになった驚くべき事件の真相が明らかになる。

🔸Database🔸
・邦題 :『護られなかった者たちへ』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2021
・日本公開 : 2021/10/01
・上映時間 : 134分
・受賞 : ※※※
・監督 : 瀬々敬久
・脚本 : 林民夫、瀬々敬久
・原作 : 中山七里
・撮影 : 鍋島淳裕
・音楽 : 村松崇継
・出演 : 佐藤健、阿部寛、清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人、吉岡秀隆、倍賞美津子

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
ベストセラー作家・中山七里の同名ミステリー小説を「8年越しの花嫁 奇跡の実話」の主演・佐藤健と瀬々敬久監督のコンビ、阿部寛の共演で映画化。東日本大震災から9年後、宮城県内の都市部で全身を縛られたまま放置され餓死させられるという凄惨な連続殺人事件が発生した。被害者はいずれも善人、人格者と言われていた男たちだった。宮城県警捜査一課の笘篠誠一郎は、2つの事件からある共通項を見つけ出す。そんな中、利根泰久が容疑者として捜査線上に浮かび上がる。利根は知人を助けるために放火、傷害事件を起こしたて服役し、刑期を終えて出所したばかりの元模範囚だった。犯人としての決定的な確証がつかめない中、第3の事件が起こってしまう。佐藤が容疑者の利根役、阿部が利根を追う刑事・笘篠役を演じるほか、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆、林遣都らが脇を固める。
kazu1961

kazu1961