あーさん

劇場版 きのう何食べた?のあーさんのレビュー・感想・評価

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)
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新しい家族のカタチ

原作コミックス11巻まで所有(全巻持ってると勘違いしてました〜まだまだ続いてた!)、ドラマ シーズン1 は多分、五月雨視聴。
シロさんとケンジの仲睦まじい二人&毎回登場するシロさんの美味しそうな手料理にすっかりハマってしまって、今に至る。
シーズン2が始まるにあたって、嬉しいことに地上波でオンエア。予告で私の大好きな京都に小旅行、と知って観たかったのだ〜!

と言っても京都旅行がメインではなく、あくまでもそれは物語の発端の一部。
が、シロさん(西島秀俊)からケンジ(内野聖陽)へのお詫び込み誕生プレゼントなので、それはそれは練られていて♪完璧なエスコートぶりに喜ぶ乙女なケンジが可愛い💓けど、ここまでされたらなんか裏があるってケンジでなくても思っちゃう⁈笑→またそれが可笑しい!(どこを巡ったかは観てのお楽しみ♪結構、盛り沢山!)
しかし、ただ中年の男性カップルが京都旅行でイチャイチャしている、だけの話ではない。原作は"大奥"のよしながふみ、である。エンターテイメントの雰囲気を纏いながら、問題提起が其処彼処にぶち込んである。

結局、結婚という契約の形を取らないカップルってどんなに深い仲になっても双方の親族との繋がりが夫婦とはどうしても違ってきてしまう…。(そうではない方々も、もちろんいらっしゃるとは思いますが…)→孫の誕生を喜ぶ(シロさんのスーパー仲間の)佳代子にゲイの航=ジルベール(磯村勇斗)がケチをつけたり、→シロさんがお正月にケンジを実家に連れて帰った後、母親(梶芽衣子!)が体調を崩した事を父親から告げられたり、、
理屈ではなく、特に年配の世代の感覚としては、認めたいとわかっていてもやはり頭と心がズレてしまうのだ。。
一昔前よりはかなり意識改革は進んでいると思うけれど、すぐには無理だよね…。

歳を重ねることへの不安や、ずっとこのまま
でいられるの?という不安は、男女のカップルよりも男性カップルの方が大きいのかもしれない。
そういうリアルがきちんと描かれているのに重くなり過ぎず、最後は二人のユーモアや温かさで肯定的な気持ちになれる♪
シロさんが母親とお料理しながら話していた時に、ポロッと母からこぼれた一言。受け入れる時間って必要だなーって思う。
誰かが嬉しいってことはやっぱり嬉しいものだって、優しいケンジの言葉。
そういうことなのよ、ジルベール!
ケンジの年の功。理解されたければ、お互いが歩み寄らなければ。。

相変わらずシロさんの作るお料理も最高だし♪(今回は佳代子も大活躍!)、それがケンジの悩みとリンクしてシロさんの心遣いに愛を感じる〜

何より、二人でいることの幸せが映像から伝わってくるのがイイ!
ケンジがイチャイチャモードに持ち込もうとするのに、シロさんが断固拒否するのもイイ!笑 
今回は、乙女なケンジがひたすらシロさんを追い求めるの図、だけでなく、シロさんがケンジを失いたくない!とはっきり思うエピソードがあって、より良かった。
ここまで来ると、お互いがお互いを必要としている二人にもう男とか女とか関係なくね?って思えてくる。

ジルベールと小日向さん(山本耕史)も良いスパイスになってたね〜

その他、シロさんの所属する法律事務所のメンバーや、ケンジの勤める美容室のメンバーのあれこれも挟みつつ、それぞれがそれぞれの場所で地に足付けて生きていることを感じさせてもらえた。

なんか、いいなぁ。。

自分らしくいられること、
桜だったり月だったり、同じものを見て同じ気持ちを共有できること、
それが幸せなのかなって、改めて気づかされたなぁ♪♪





MEMO

キャラメルりんごトースト
ぶり大根
厚揚げの味噌挟み焼き
アクアパッツァ
ローストビーフ
肉団子
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