つかれぐま

Swallow/スワロウのつかれぐまのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
-
異食症という心の病をホラー仕立てにしたジャンル映画かな?と想像していたが、もっと普遍的な「自立」についての話だった。

画鋲を吞み込んだりするのは、観客(特に男性)に主人公と同じ「痛み」をわからせるための装置として機能する。これは面白いアイデアだ。つまり異食症はこの映画の「手段」に過ぎず「目的」に非ず。

「呑み込む」行為のセンセーショナルな面はほどほどに切り上げて、最期には思いもしなかった所にまで連れて行かれた。上映時間90分台でここまで持って行けるのは凄いなあ。主演兼製作のヘイリー・ベネットはもっと評価されるべきと思うが、本作の結末(ハンターの下したある決断。これは結構驚いた)が保守派の反感を思い切り買ってしまったのかもね。映画としての思い切りの良さに👏。

あんなバカ息子が社長の会社はいずれ破綻するだろうから、ハンターさんは大正解だよ。