kazu1961

空白のkazu1961のレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
4.4
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-733
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋娘を突如事故で亡くしてしまった父親、万引きした少女を執拗に追いかけて事故に追いやってしまったスーパーの店長、そして車を運転していた加害者の女性。。。それぞれ不慮の突然の事故により人生がかき乱されていく。娘のことなど無関心だった父親は、せめて彼女の無実を証明しようと、店長を激しく追及するモンスターへと、人生を握り潰させる店長は感情停止へ、そして加害者の車を運転していた女性は。。。それぞれが背負った絶望的な哀しみがリアルに突き刺さってきます。“不慮の事故という暴力”。。。

🖋『ヒメアノ〜ル』の吉田恵輔監督の追い続けるテーマの“暴力”がこれでもかと描かれています。“マスコミの暴力”“社会制裁の暴力”“自己中心の善意の暴力”“言葉の暴力”。。。“マスコミの暴力”は言わずもがな、寺島しのぶが演じたスーパーの社員の“善意の暴力”“善意の押し付け”はかなり強烈で嫌悪感のみが残りました。。。吉田恵輔監督ならでの見事な無駄のない台詞回し、そしてBGMなどを排除したリアリティの追求で、「罪」と「偽り」そして「赦し」を映し出した素晴らしい作品です。

🖋終盤での加害者の女性の母親と被害者の父親のやりとり、そしてクライマックスの父親と別れた妻とのやりとり、そして父親とスーパーの店長のやりとり、ラストの。。。胸がいっぱいになり涙が溢れました。「赦し」が感じられ、それぞれがこれからの生き方に折り合いをつけていく、希望が感じられるエンディングに感動です。

🖋本作の見どころは、古田新太、松坂桃李の限界突破の圧巻の演技。その他、寺島しのぶ、藤原季節、田畑智子といった豪華な演技派キャストが集結しています。

😭Story:(参考: yahoo movies )
ある日突然、まだ中学生の少女が死んでしまった。スーパーで万引きしようとしたところを店長に見つかり、追いかけられた末に車に轢かれたというのだ。うちに、その姿も言動も恐るべきモンスターと化し、関係する人々全員を追い詰めていく。

🔸Database🔸
・邦題 :『空白』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2021
・日本公開 : 2021/09/23
・上映時間 : 107分
・受賞 : ※※※
・監督 : 吉田 恵輔
・脚本 : 𠮷田恵輔
・原作 : ※※※
・撮影 : 志田貴之
・音楽 : 世武裕子
・出演 : 古田新太、松坂桃李、田畑智子、藤原季節、趣里、伊東蒼、片岡礼子、寺島しのぶ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督によるオリジナル脚本作品で、古田新太主演、松坂桃李共演で描くヒューマンサスペンス。女子中学生の添田花音はスーパーで万引しようとしたところを店長の青柳直人に見つかり、追いかけられた末に車に轢かれて死んでしまう。娘に無関心だった花音の父・充は、せめて彼女の無実を証明しようと、事故に関わった人々を厳しく追及するうちに恐ろしいモンスターと化し、事態は思わぬ方向へと展開していく。悪夢のような父親・添田を古田、彼に人生を握りつぶされていく店長・青柳を松坂が演じ、「さんかく」の田畑智子、「佐々木、イン、マイマイン」の藤原季節、「湯を沸かすほどの熱い愛」の伊東蒼が共演。
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