kazu1961

エルのkazu1961のレビュー・感想・評価

エル(1952年製作の映画)
3.9
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-157 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋メキシコ時代の後期のブニュエル作品。盲目の愛と嫉妬、フェチズムと加虐、後期のブニュエルのテーマが総動員された作品で、主人公の偏執症的な様が痛々しいほど伝わってきます。反カトリック的なテーマも裏に描かれていますね。

🖋ブニュエル自身が自身を投影したという主人公フランチェスコ(アルトゥーロ・デ・コルドヴァ)、この男の子妄想の数々は、実際の精神科医がその事例にも使うこともあったようです。ほんと壊れていく様が怖いですね。ブニュエル的な作品の集大成と言われるのも頷ける作品です。

🖋クライマックスの教会でみんなに嘲笑されている妄想に襲われるのは圧巻、そしてラストの足取りはどこに向かっているのでしょうか。。。

😨Story:(参考: allcinema)
敬虔なカトリック信者で品行方正、四十過ぎても未だ童貞というフランシスコ(デ・コルドヴァ)は教会で会った美しい脚の持ち主グロリアにひと目惚れし、婚約者のいるのも構わず彼女と結婚した。しかし、彼は異常な嫉妬心の持ち主で、彼女に少しでも関わる全ての男を疑いの目で見、寝ている彼女をロープや鋏で脅かすばかりでなく、ついには塔からつき落とそうとするのだが。

🔸Database🔸
・邦題 :『エル』
・原題 :『El』
・製作国 : メキシコ
・初公開 : 1952
・日本公開 : 1987/08/29
・上映時間 : 88分
・受賞 : ※※※
・監督 : ルイス・ブニュエル
・脚本 : ルイス・ブニュエル、ルイス・アルコリサ
・原作 : ※※※
・撮影 : ガブリエル・フィゲロア
・音楽 : ルイス・ヘルナンデス・ブレトン
・出演 : アルトゥーロ・デ・コルドヴァ、デリア・ゲルセス、アウローラ・ワルケル

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
一人の男が強迫観念に捕われ、異常になっていく様を描く。製作はオスカル・ダンシヘルス、監督は「乱暴者」のルイス・ブニュエルで、メルセデス・ピントの原作をブニュエルとルイス・アルコリサが共同で脚色。撮影はガブリエル・フィゲロア、美術はエドワード・フィッツジェラルドとパブロ・ガルヴァン、編集はカルロス・サヴァヘ、音楽はルイス・ヘルナンデス・ブレトンがそれぞれ担当。出演はアルトゥーロ・デ・コルドヴァほか。
kazu1961

kazu1961