HaHa

泣く子はいねぇがのHaHaのネタバレレビュー・内容・結末

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

仲野太賀くん見たさにチョイス。役者さん、好きな人ばっかりで眼福。でも、みんなびっくりするほどたすくに冷たい。だいたい、始まってすぐのところから、妻はたすくに苛立ってる。出生届出すくらいの時期だから、まだまだ生まれてすぐだよね。それくらいの時期のお父さんとしては、たすくの態度ってそれほどひどくはないと思うんですよね。妊娠中、よほど遊び歩いたか、出産時に逃げていたか。だとすれば、その部分を映すべきだと思ったんですよね。確かにすぐ帰ると言いながら帰らなかったり、お酒は呑まないって約束したのに飲んじゃったり、挙句の果てにスッポンポンで走り回るなんて最悪だけど、心底悪い奴には思えない。お酒だって最初はちゃんと呑まないようにしていたし。騙されたようにして飲んじゃっただけで。ストレスが溜まってたんでしょうね。悪酔いしてとんでもないことをしでかしちゃったって感じで。
本人にも悪いところはあるし、ちゃんと現実に向き合わなきゃ!とは思うけど、運が悪いよなあって部分も確かにあって、それなのに最初から最後までことねが冷たいままで、なんかずーっとモヤモヤ。
だらしないし、情けないし、もう少ししっかりしろよと思いながらも、しまいにはたすくが不憫になってくる。
一目我が子に会いたくて、お遊戯会に行くもののわが子が見つけられない。その情けなくも頼りない表情。それでも我が子に会いたい一心で、無理やりナマハゲの格好で琴音のところに押しかけて。ここで前半の柳葉敏郎のセリフが生きてくる。ナマハゲは子供が父親に守られているということを実感する場なのだと。娘は妻の再婚相手の膝に乗り、実の父親とも知らず恐れ泣き叫んで、その男にしがみついている。ナマハゲの大きな声を出しながら、泣いているのは子なのか、ナマハゲの中の人なのか…というところでブチリと終わる。
やりたいことは分かるのだけど、ずっともやもや鬱々する映画でした。
HaHa

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