ぽち

海辺の家のぽちのレビュー・感想・評価

海辺の家(2001年製作の映画)
2.2
20年前の作品と言う事を考慮しても、あまりにベタなストーリー、演出、演技。

今作で素直に感動できるのは中学生ぐらいまでではないだろうか。
良く言えば「疑う心を知らずに純粋に作られた作品」なのだろうが、ちょっとでも世の中を知ってしまうと、夢物語は心に響かない。

全キャラがリアリティなさすぎでひく。
特に息子はあまりに定番の改心の仕方で昭和の青春ドラマ[1]のようだ。落とし所も今ひとつ辻褄が合わない[2]。

それに、向かいの住人を「悪人」にしてるけど、これも底の浅い描写[3]。

オープニング直後から、強引に感動させようとする作風にうんざりする作品。
見所は娘の彼氏を寝取るワイルドなかーちゃんと、シャワー室でキスだけで「おうおうっっ!!!」ってなるヘイデン君ぐらいか・・・・


脚注 (wikiっぽくしてみたぞ)
[1] 昭和の青春ドラマ
「飛び出せ青春」の石橋正次や、「われら青春」の保積ぺぺのポジション。一見不良だけど先生の型破りな指導で改心して・・・・って言う定番。

[2] 辻褄が合わない
亡くなる前に「調べてほしいことがある」という伏線を張っていたし、遺書もきちんと書いている。
ヘイデンの台詞から事故被害者に家を提供するのは、父ではなくヘイデンの意思と分かる。
ってことは、父親は調べさせただけで、彼女に一切遺産の提供などを遺書ではしていないと言う事になる。
何のために調べさせたの?

[3] 向かいの住人
車にオシッコかけられ、スプリンクラー壊され、新聞にもオシッコされ、怒るのに十分な理由だし、現代なら動画投稿して無責任な犬の飼い主が糾弾されるレベルだろう。
訴えを取り下げるシーケンスのために「少年を買う悪人ゲイ」になっているが、それ以外はどう見ても悪いのは主人公だと思う。
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