ゾロ

雨あがるのゾロのレビュー・感想・評価

雨あがる(1999年製作の映画)
3.5
BS自動録画分鑑賞

山本周五郎の作品らしい
困難な時にこそ、人の本質は見えてくる

鑑賞後、清々しい気持ちになれる

凄腕の剣客だが心優しい浪人とその妻を通じて
描かれる姿や言葉は、じわーっと沁みる

妻を想う夫の優しさと夫を想う妻の健気な姿に
古き良き夫婦の姿とお互いの敬語と思いやりに
何とも深い愛情と尊敬の念を感じれる

藩主が妻と話す会話も良かった
自分を負かした人間に優しい言葉をかけられ
馬鹿にされたと腹が立ってしまった
時に優しい言葉は、人を傷つける事がある

最後、大事な事は地位や財産ではなく
生き方や心のあり方にあると教えられる
最後の台詞とラストシーンは胸が熱くなる

また、逆の視点から見ると
"失ったモノ"は大きいと想像出来る

人は、手に入れたモノでは無く
欲して手に入れなかったモノで形成される

そんな誰かの言葉をふと、思い出した
ゾロ

ゾロ