世界は美しく見えるのか？
ペンシルベニア州に住む17歳のオータムは望まない妊娠をした。中絶をしたいが、ペンシルベニアでは親の許可書がないとできない。いとこのスカイラーと許可書がなくても手術が可能なニューヨークへと旅立つ。
この子達が安らぐ世界はないのかと悲しくなっていきました。妊娠した経緯はあまり描かれませんが、相当な苦労を抱えたのだと。しかも誰にも相談できないし、支えてくれない。世の中の男たちはみんなクソヤロウしかいない。
結局、男は身体しか求めていない。そんなことないよと言ってあげたい。でもそれもできないんだよね…。心に重荷がのし掛かるような感情で訴えてくるものがある。
しかし、映画としては結末の部分がかなりあっさりしすぎなのではと思いました。中絶できました。さぁ帰りましょうという感じです…。地元に戻っても何も変わらない気がするし、中絶が良い選択だったのかどうかも分からない。そんなモヤモヤも残ります。テーマがかなり良かっただけに幕引きの部分ともう少し「小さな幸福」を描いてほしかったなとも思いました。
それにしてもMeToo運動から、昨今、世界中で女性に対しての性被害をテーマにした作品が多く作られるなか、なぜ日本はまったく作らないのですか？？？
