なんか期待してたよりは普通だなって思ってたけど最後の最後でやっとこの映画を好きになれた気がした。何より普通を嫌ったモナと、絶望の果てから普通の外に生きる楽しさを見つけるユハ。娘を大切にしろというのも分かるけど決して器用なんかじゃないユハが自分すら大切にできない状態で自分以外の誰かに優しくするなんてそれは無理なんじゃないかと思ったし、そこまで描くべき話じゃないと思った、少しずつ身体を揺らすユハの姿に自分を重ねながら、これって物語のすべてだとすら感じたから、あれはもっと独りでいる時間が長くてもよかったんじゃないかと思ったり。サディストは相手の肉体を苦しめるけどその対象が死んでしまったらお終いだから関係の面で限界というものがあって一方でマゾヒストは自分が死なない限り快楽の果てまでぶっ飛び続けるだけだからマゾヒストの方が有利なのかなと思ったけど、ある客は長すぎる蝋燭の刑に物申してたし、モナだってこれまでのプレイはお遊びとでも言わんばかりの極刑を叩きつけるしで、結局は人と考え方によるんだろうなと。だがドとドがぶつかるというのも見てみたかった感もある。そういう映画じゃないというのはおいといても、その点もうちょいドギツくやってくれたら嬉しかった、ふたりともブチ壊れてイキ狂っちゃうくらいの天国を見せてほしかった。だからやっぱりけっこう真面目な映画で、その真面目さがたまに冗長だったり平凡だったりでつまらなく感じたんだけど、最後でそんな真面目さを生かす答えというのを言葉抜きで出してくれたから勢い任せとはいえ素直に感動できた。ちょっと前にみてたらもうちょい楽しめたかもしれないな。随所の描写が甘いとか色々あるが、案の定とにかく腹立たしすぎなクソモザイク
