安堵霊タラコフスキー

ハリケーンの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

ハリケーン(1963年製作の映画)
4.8
冒頭の多数の労働模様を映したカット群からしてキューバのロバート・フラハティかヨリス・イヴェンスって趣がひしひしと感じられて最高……と思っていたら唐突にタイトルが挿入されハリケーンの被害に遭った地域の映像へと移行するが、これまた生々しさが尋常でなく最高と言わざるを得ない。(SEとかちょっとあざとかったけど)

こういう物事をひたすら撮ったドキュメンタリー作品を見ているときに一番映画を見る歓びというものを抱いてしまい、自分は長回しと同様にこんな自然主義的ドキュメンタリー映像が好みかもしれないと気づかされる。(これも黒澤明の七人の侍とかカサヴェテスの諸作品の影響であるように我ながら思えるが)