ヴぇる

DEEMO サクラノオト あなたの奏でた音が、今も響くのヴぇるのレビュー・感想・評価

2.1
美しい原作アプリを映画化するにあたり、引き伸ばしのための無駄で不必要なキャラと余計なアレンジを加えると今作の出来上がりだ。

原作はセンチメンタルな悲壮感の中に少しの希望と心細さが合わさって美しい旋律とともに作り出されるが、今作はそのバランスをも壊してしまっている。
せめて曲に集中しようと思っても演奏中に入る三馬鹿のセリフで台無しだ。

また、劇中歌である「春の空へと」は有名声優2人が歌われているがこれも声優目的で集客しているのが透けて見え、冷める要因の一つになっている。加えて声量が大き過ぎる点と原作に関わっていない人間に作詞作曲させたためだろうが、非常に安っぽい。この2人を使わせるためにオリジナルを1曲作らせて歌わせる事が出演のの条件になっていたのでは無いかと勘繰る程だ。

評価できる点は演奏中のCGと背景だろうか。アリスが安っぽい3DCGであるため尚更美しく見える。

結果として、原作の雰囲気を破壊しながら子供だましすら出来ない埋もれ直ぐに忘れ去られる作品に仕上がってしまった。
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