Pam

バビロンのPamのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.3
映画とはフィクション、映画とは夢、そして悲惨な現実からの逃避瞬間

光が強ければ強いほど闇も深い。

乾いたぶどう畑ににいきなり連れてこられた象。これが象徴するように映画の誕生は瓢箪から駒。

このパーティにネリー(マーゴット・ロビー)が現れたのも偶然の必然。

映像も音楽ももうジェットスター3時間後。退屈させることはない。

マーゴット・ロビーの大きな目と大きな口はもう映画のために生まれた顔。彼女の叫びは女性がみんなあってきている。さりげーにお尻を触られたり、バカにされたり、ブラピの顔の皺も華を持って生まれた表情。こんな美男子でも声が変とか喋り方がばかっぽいとかコンプもある。

こんな豪華な映画が作れる時代に生まれてよかった。

アメリカ人は退廃を描くのが下手だと思う。そう思うのは我々が退廃という言葉をラスト・タンゴインパリ的なものだと思い込んでるからだろう。

これは欧州のコンプも何もない、ハリウッドの退廃。稀有な明るい退廃はやっぱり楽しくも毒々しい。
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