ヘイヘイ

花束みたいな恋をしたのヘイヘイのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.8
Filmarksプレチケ企画の渋谷ヒューマントラストシネマ上映回で去年の劇場鑑賞以来2回目の鑑賞。特典で描き下ろしチケットもゲット!
ちゃんと2回目観てからまとめようと思ってたら、結局1年半かかりました。本作へかける思いはそれだけ強い。。


坂元裕二氏という脚本家を初めて意識するようになったきっかけが本作。そこからハマりまくって過去作たくさんみました!(「それでも、生きてゆく」と「Mother」、「カルテット」、「豆とわ」大好き!)

これまでの作品群をみたあとで再見したら、結構「豆とわ」の雰囲気とも似てる台詞ありますね。

「始まりは終わりの始まりだ。出会いはつねに別れを内在し、恋愛はパーティーのようにいつか終わる。」

「これ、別れたあとのタピオカ飲んでる2人」という伊藤沙莉ナレーションぽい演出とかとか
※豆とわについてはいっぱい感想書いたので、ぜひドラマの方のレビューも読んでほしいです。
https://filmarks.com/dramas/10332/14440/reviews/7836248


人によっては、坂元脚本ってクドいよ〜ってなるかもですが、刺さる人にはグサグサ刺さってしまうんですよね。ほんと共感ポイントがありすぎる。
NHKのプロフェッショナルでのインタビューで坂元氏は自身の作品について、
「多数派、少数派でいったら、少数派のために書きたい。それが一番大きいですね。こんな風に思う人は少ししかいないっていう人のために書きたい。あぁ。私だけが思ってたんじゃなかったんだって。」と語っていたようです。
いつだが伊集院光か岡田斗司夫が言ってた持論で、「松本人志の面白さって、自分だけが松本の笑いを理解できるんだ!っていうとこにあるんですよ」と評していたのに通ずるなぁと。日々、自分だけが感じてると思ってたことも坂元氏も思ってたんだ!って。そういうの嬉しいですよね。だから、共感ポイントある作品はつよい。。

と長々書いたけど、まだ内容に1mmも触れてない…

とゆうことで、以下「花束みたいな恋をした好きなとこ1人総選挙」です。
観た人はスクロールどうぞ!
みんな大体同じとこがお気に入りのはず??
※所々でちょっと台詞違うかもです。















「そんな時、いつも思い出すようにしていることがある。2014年サッカーワールドカップ準決勝、開催国ブラジルがドイツに7点入れられて負けた。あの時のブラジル国民、国を挙げての阿鼻叫喚。あれよりはマシ。あれよりは全然しあわせ。だいぶ幸せ。」
•終盤の麦が話す「われわれは〜」のジュリオ•セザールの名言でこの伏線も回収してるのが本当にさすが!です。

「俺、映画結構詳しいって言われるよ。あれあれ、ショーシャンクの空とか」
•笑笑笑、いや自分もショーシャンクは好きですが(笑)

「あなたたちか、この世に実写版を生み出しているのは」
•笑笑笑

「好きな言葉は、”バールのようなもの”です。」

「もったいない、もったいない、まだ昨日の余韻の中にいたいんだよ、上書きされたくない。こんな時に聴ける曲があればいいのに。」
(坂元作品において、“音楽”は密接な関連性ありますよね!)

信号機が押しボタン式だった。

「こういうコミュニケーションは頻繁にしたい方です。」
(くぅ〜_(:3 」∠)_有村架純に言われたら即昇天…)

「私、カラオケ屋さんに見えるカラオケ屋さんに行きたいです。」

何かが始まる予感がして心臓が鳴ったけど、ドライヤーの音がかき消してくれた。

「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見る度に一生そのことを思い出しちゃうんだって」
•麦が絹ちゃんに聞いてた花の名前はマーガレット。花言葉は、”真実の愛”、”優しい思い出”、そして、”私を忘れないで”だそうです、くぅ〜。

「社会に出ることはお風呂に入ることと一緒なの。入るのはめんどくさくても入ってしまえば、あー入ってよかったなーって思うのよ。」
(上手い!笑)

「恋愛って生ものだからさ。賞味期限があるんだよ。さっさと別れて次の男探しなよ。」

「仕事は遊びじゃないよ」

「分けちゃだめなんだって、恋愛は」

「漫画もゲームも楽しめない。パズドラしかできない。」
(分かりたくないけど、コレ分かる…)

絹からもらった本を車に投げる、積ん読しちゃう麦。
•坂元作品でも、カルテットでこういう演出ありましたね。
宮藤官九郎が勧めた本を鍋敷きにする松たか子(笑)きっと、坂元さんの中では、おすすめした作品を蔑ろにされる行為ってのが相当傷つくことなのかなぁ、と推測。

「時間かけてさ、長い時間一緒に生きて。あの二人も色々あったけど、今は仲のいい夫婦になったね。なんか空気みたいな存在になったねって。そういう二人になろ。結婚しよ。幸せになろ。」

「われわれのこれまでの道のりは美しかった。あと一歩だった」
•そう、あと一歩だった。ファミレスにあの2人が来なかったら、また麦と絹は戻れたのかもしれない。でも、5年前の自分たちの姿に重なる2人を目の当たりにして、あの時の気持ちはどこいっちゃたんだろう、あの時の気持ちはもう戻らないだろうな、っていう圧倒的な絶望感。
2人のやり取りを見た菅田将暉氏の頬を伝う涙ポロで自分も涙ポロリーヌ。
( ;∀;)

劇中カラオケで歌ってる「クロノスタシス」、「NIGHT TOWN」よき!
ぜひ、フルサイズで聴いてください。
特に2人にとって最後になるであろうカラオケでナイトタウンを歌わせてるとこに泣泣泣。個人的には、最後の最後にとっても楽しそう〜に歌ってる2人の姿がとっても心に残りました。

ちな、本作きっかけで今村夏子の「ピクニック」もよみました。「ピクニック」を読んでも何とも思わない人間にはなりたくないですね。
また、文庫本には「こちらあみ子」も入ってるのですが、こちらも胸がギュッとする作品でオススメです。
※最近、「こちらあみ子」も映画化されましたね!


と、まぁ細かく切り出したら、書き切れないです。3回目はまた新たな発見があるかも、そんなお気に入りの作品です。
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