このレビューはネタバレを含みます
実話をもとにした小説があって、と聞いた。
娑婆の空は広いち"いいます"
が、切なかったな。
デっかい邸にタッかそうな調度品に囲まれて、目に映る空は広そうだが、
純然たる純粋さを持った暴力を扱う以上そこには司直や敵の目が常についてまわって
ぼんやり空を見上げる暇なぞこれっぱかりもないもんな。
赦された空は敷地内だけ。
それすら危なっかしいんだろうな。
暴対法。改正に次ぐ改正。
関門海峡の荒さはニュースでよく聞く。
それ以上は、あまり口を挟みたくないがゴッドファーザーも驚愕するだろうね。
いじめ。
下等な世界で餓鬼界の所業なわけで。
そんなのにペッコリ頭を下げなきゃ生きられない娑婆の空は暗雲渦巻いて小さくなったり、
晴れた夜空には一番星が輝いたり。
そんな"広い空"には空虚さがあちこちで煙を上げる。
おそらくは、肝機能障害からくる心臓があれだけ傷むなら、
そのまま静かに街に沈むか、
渡世の義理を通して揉みくちゃになりながら来るべきものとして迎えを受けいれていたほうが、余程後世に祀られたかも知れなかったわけだ。
明るい日差しの下で育った秋桜の花言葉には"世間"なんてのもあって、
香りが誘った黄泉の扉を、
希望や望みといったものを前に見ながらスカイツリーの袂のアパートで開けたわけだ。
血に酔うのは、誰しも同じだと思うがね。
生育歴により違いはあるって訳だ。
但しそれは、時代ごとの空気も含んでいないかね。
なんでも、やはり、細部をみないとわからないのだからね。
、、、やはりニトロなり発作薬をわざと飲まなかったんだろうか、