常日頃、ハリウッド映画の「大げさ(どうですか荘厳でございます)なだけでのっぺりしたしょうもないオーケストラ」は誰が作り出したんだ? と疑問に思っていたので、この作品を観れば少しは分かるかも、と映画館に向かう。
あくまで音響なので、能面オケの正体は分からなかった。
が、個人的に推測する材料は手に入った。
『スター・ウォーズ』まではのっぺりしていなくて楽器ひとつひとつの音が聴こえてくるオケで、にゃんにゃん仮面になると打ち込みで作ったみたいな能面ハリボテ壮大でございますオケになっている。
ハリボテオケの録音風景が一瞬だけ映り、「にゃんにゃん仮面では民族音楽とオケをひとつにしたんだよ!」と語る長髪のミキサーさんのお言葉と出来上がった音楽を聴くと、あーフルオーケストラを音の素材のひとつとして扱う人が音楽を担当しているんだ、ということが分かる。
ハリボテオケの時代が早く終わりますように。