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ファミリー・ネストのsonozyのレビュー・感想・評価

ファミリー・ネスト(1977年製作の映画)
3.5
タル・ベーラ監督22歳のデビュー作。
金がなく夫の両親のアパートに同居しているイレンの辛すぎる人生をドキュメンタリータッチで描いた作品。

夫ラツィが兵役中のイレンは低賃金の工場勤務。ラツィの両親、叔母?とその息子、ラツィの弟、イレンの娘と、総勢8人が暮らす"Family Nest(家族の巣窟)"。

家父長有毒男代表のラツィの父はイレンと顔を合わせれば文句と罵声を浴びせ、早く出て行けを繰り返し、兵役から戻ったラツィはイレンを守ると口先ばかり。
こんな家から早く出るべく、公共住宅の窓口に何度も足を運ぶものの、つれない対応の繰り返し。

給料は酒に消えるラツィとの夫婦仲は良さそう。
だが、イレンが連れて来ていた同僚の女性が帰るのに合わせて、ラツィと弟も家を出て・・この2人もクソ男だった。。

家父長有毒男の父(こいつも同居叔母を口説いてるクソ)との言い合いでイレンはついに娘を連れ家を出てしまう・・・

自然すぎる演者とカメラワークで、リアルなドキュメンタリーを見ているような感覚に。
ラツィとイレン、それぞれのモノローグ。かすかな希望が見えるような見えないような。
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