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蜘蛛の作品紹介

蜘蛛のあらすじ

1970 年代初頭のチリ。極右民族主義者のグループはアジェンデ政権の転覆を画策。メンバーのイネス、彼女の夫フスト、親友のヘラルドは、歴史の流れを変えるような政治的犯罪を成し遂げる。だが恋愛関係のもつれもあり後にグループは分裂。40 年後、イネスは名の知れた実業家となっていた。チリの激動の政治史と男女の愛憎劇を絡めた本格派サスペンス。

蜘蛛の監督

蜘蛛の出演者

原題
Araña/Spider
製作年
2019年
製作国
チリアルゼンチンブラジル
上映時間
105分
ジャンル
スリラー

『蜘蛛』に投稿された感想・評価

[全てをぶち壊した三角関係設定] 40点

ピノチェト時代に社会主義やマルクス主義を嫌悪し、人を殺すことも厭わずに抵抗すること。そして、現代において他者の思想や文化に不寛容で"チリ人によるチリ"を取り返そうとすること。これら二つの"思想"(事実は考えない)は本質的にはなんの違いもないが、多くの場合前者は肯定され、後者は否定される。この違いについて肉薄しようとした作品であることは明白だし、いくらでも傑作になり得たのに、映画はくだらないロマンスをベタ塗りすることでロマンス映画の顔をして、問題提起だけして逃げ去ってしまう。これってどうなのよ、と言うのは簡単だからこそどんな形であれ解決策を提示して欲しいんだけどなぁ。強権的で阿呆な金持ち、搾取され続ける"学のない"貧民、そしてその間を揺れ動く女という構図は寓話的だが、金持ちの息子が無個性すぎて揺れ動く意味が分からない。あのキャラ設定は棄てられる男のやつな気がするけど、プログラムがバグったんか?短気で軍を辞めさせられるほどってよっぽどだけど、金持ちに煽られてもちょいギレで首締めるくらいだし、頻繁に現代と過去を往来するせいで女の真意も見えてこない。これじゃあダシに使われたピノチェト時代に苦しんだ人々が可愛そうっすよ。

息子が"パンがなけりゃお菓子でも食うわ"に次ぐバカ台詞"国が社会主義のままで高校いけなくなったらマイアミの公立高校行きますわ"って言ってて、ナメ腐ってたのは良かった。予防医学にまつわるエトセトラを見ているようで爽快だった。
mingo

mingoの感想・評価

3.5
気を衒った構成に表現の自由度が増した現代にマッチした作品に思えたし、チリの政治史と絡めたスリラーにそこそこ楽しませてもらった。ラストの暗殺や印象的なショットは幾つかはあるが、マリアバルベンデが美人すぎる以外は記憶からスーッと消えがちかも、、、
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

2.5
【LBFF2019:蜘蛛の糸のように張り巡らされる暴力は、男女の交わりにて破壊された】
日本の下半期重要映画祭にラテンビート映画祭があります。毎年新宿バルト9で開催されるこの映画祭はラテンアメリカの重要作品を上映してくれる。過去にはパブロ・ララインが教会のセクハラ問題の暗部に迫った『ザ・クラブ』やピーター・グリーナウェイが『メキシコ万歳!』製作背景を映画化した『エイゼンシュテイン・イン・グアナファト』などを上映した実績があります。今年も注目作品が目白押しとなっている。テン年代ラテンアメリカベスト100に『ヴィオレータ、天国へ』が選出されているアンドレス・ウッドの最新作『蜘蛛』が上映されるということなので観てきました。

サッカー教室に高飛車な女がやってくる。コーチに「金を払っているんだから息子を試合に出させてよ」と懇願するが、断られる。ブチギレた彼女は、息子に「金払っているんだから試合に行きなさい、ほら君達も!」と言い、試合をかき乱す。一方で、髭面のおじさんにフォーカスが当たる。彼が運転していると、女性がひったくりに遭っているところに遭遇する。彼女は助けて!と叫ぶが誰も助けてくれない。逃走するひったくりと対峙した髭面のおじさんは、車を爆走させて彼を追い詰める。そしてそのまま轢き殺してしまうのだ。しかし、町の英雄となる彼の車から銃がボロンと出てきて、さらに彼の家からたくさんの銃器が出土したことから彼は取り調べを受けることになる。そこから段々と、かつてアジェンデ政権打倒を目指して活躍した極右民族主義グループ《Araña(蜘蛛)》のメンバーであることが明らかになる。

本作は現在と過去を往復しながら極右思想の移ろいを描いていく。昔はアジェンデ政権という方向に向けられた暴力は、現代になると移民排斥に向けられる。その過激さの対比を試みるという時点で面白さは保証されたもの。しかしながら、本作は隙あらば男と女が交わる官能ドラマに逃げてしまっているのが物語を崩壊させるトリガーとなってしまっている。確かに官能と政治的過激さを絡めた傑作は若松孝二の『天使の恍惚』みたいにあるのだが、本作における官能描写はあまり意味をなしていないように見える。官能というアクションが物語を止めてしまっているのだ。『天使の恍惚』のように、暴力の行き場がなく、避雷針として行為が使われている訳でもないので退屈でどうでもいい場面にしか見えないのだ。行為の場面をもっと、政治闘争場面に費やせば傑作になったのになと思いました。

余談だが、本作を観るとチリって不寛容な国かと思うのですが、世界幸福度報告2019によればチリの「寛大さ(Generosity)」は世界45位に対して日本は92位なので、日本の方が遥かに不寛容だそうです(確かに)。