順慶

ファースト・カウの順慶のネタバレレビュー・内容・結末

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

牧歌的な映画だと思っていたら、まさかの逃亡劇。

オープニングで吠えている犬に導かれて、地面を掘ってみると人骨が。掘り進めると仰向けの2体の人骨があらわになる。

で、そのまま西部開拓時代の話。
1820年のオレゴンということらしい。
ビーバーの毛皮を売って儲けようとする一団の料理人として雇われたクッキー。
クッキーは中国人のルーと出会う。ふたりの友情物語。

映画の冒頭にブレイクの詩「鳥には巣、蜘蛛には網、人間には友情」と引用される。
すべてのものは、それ自身にふさわしい場所をもっているという宣言である。

ふたりがドーナツを売り始めるまで、物語に集中できなかった。
意外にもよく売れるドーナツ。行列ができて評判になっている。未開地での夢の始まりに、自分の仕事のことも考えてしまった。

で、イギリスの仲買商との気まずいやりとり。
そして逃亡劇。ミルクを取られたぐらいでと思ったが、必死で何日も追われるクッキーとルー。

ラストシーン。少しの休憩のつもりで眠るふたり。
エンドロールで「えっ? ここで終わり?」と思ったが、オープニングシーンのつながりに感動した。
順慶

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