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アカマタの歌 海南小記序説/西表島・古見の010101010101010のレビュー・感想・評価

3.5
沖縄本土復帰の年、「アカマタ・クロマタ・シロマタ」を撮ろうと出向いたが「撮ったら殺す」と地元の若者たちに脅されて撮ることは叶わず、しかしでは地元の人々の個人史を聞くことで浮かび上がってくる「何か」はあるのではないか、ということで出来た作品ということらしい。

結果的に、この祭りの実態が浮かび上がることはないが、しかしそれと切り離すことのできない島の暮らしの暗部(必ずしもネガティヴな意味だけではない、おそらくほとんどスポットの当たることのない部分)と、スピリットのようなものは、じりじりと感じ取れる…。

個人的に印象深かったのは、キャメラから逃げてゆく人々、創価学会、昭和天皇、逃げ出すことの困難な炭鉱労働、島を出た者たちの中に強く残り続けているアカマタ精神、島を出て一旗揚げた男、等々…。