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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのsanbonのレビュー・感想・評価

3.9
ネタ被りすぎ笑

「トム・クルーズ」自らプロデュースを務め、トム御用達監督である「クリストファー・マッカリー」コンビで迎えたシリーズ7作目は、延期に次ぐ延期でようやく今年公開までこぎつけたのだが、なんとここにきて後編となる次回作がストの影響で現在撮影が中断しているとの事で、コロナの影響が下火になってもとことんツイてない今作。

敵がAIというのもそれが原因か旬は少し前という印象で、構想当時は最先端だったのだろうが、今となっては題材としてあまり目新しさを感じない。

アクションも、今作はほぼトムのワンマンショーという感じで「ローグ・ネイション」から続いていた「ベンジー」や「イルサ」らサポートメンバーの手助け無しには切り抜けられない展開があまりなく、サブの役割がまたもや薄れてしまっていた印象だったので、そこは少し残念に感じた。

そしてなにより、内容がほぼほぼあの映画とダダ被りしていたのには笑ってしまった。

そう、その映画とは「インディ・ジョーンズ:運命のダイヤル」だ。

公開時期もほぼ同じで、ここまで似通った内容になってしまうとは、今作はどこまで不運なのだろう。

まず、今作で争奪戦となるのは2対1組の十字鍵であるのに対して、インディの方は「アンティキティラ」という2対1組のダイヤルとなっており、それをヒロイン枠のキャラクターの強欲が原因で敵との奪い合いに巻き込まれるという展開まで一緒であるし、そのヒロインが私利私欲の為に身勝手な行動をとったが故に、主人公が窮地に追いやられていくから、ヒロインのイメージが悪いというのも両作に共通して言える事である。

そして、アクションも被っている。

カーチェイスは当然としても、列車の上での格闘戦に至っては「なんかつい最近見たよなぁ」ってくらい、ナイフで襲われたりトンネルをくぐったりあまりにも既視感ありありだった。

そして、後編では潜水艦が物語の舞台になってくるから、水中でのアクションなんかも必ずあるのだろうが、そこも難破船探索で海中に潜るインディと被ってしまっている。

年齢的にも20歳ほど年の差はあれど、どちらも後期高齢者ではあるしなんかすごい運命的にも感じてくるほどネタ被りがひどい。

しかも、本来なら今作のほうが公開順は先のはずだったのに、色々な事が重なり先を越されてしまったのには同情しかないというもの。

とはいえ、クオリティ面で言えば圧倒的に今作に軍配が上がる出来ではあったし、次作はたぶん「ワイスピ」みたいに死者蘇生しまくりの歴代キャラ総登場のお祭り騒ぎで大団円を見せてくれると期待しているから、ワイスピに被ろうがインディに被ろうがそれが面白くさえあれば全然かまわない。

ちなみに、この時のコンディションとしては、パヤオで睡眠欲求掻き立てられてからの2本目という事で、しかも3時間の長尺というのはさすがに堪えたし結構惰性で観てしまったが、概ね何も考えずに観れる作品だったからまだよかったが、そもそもこれ2部作にする必要あった?
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