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イージー・レッスン 児童婚を逃れてのtetsuのレビュー・感想・評価

3.8
授業にて鑑賞。

ソマリア移民としてハンガリーで生活することになった18歳の少女・カフィア。
モデルになる夢を持ちながら、新たな社会でたくましく生きる彼女だったが、そこには"ある決断"があった。

地味な映画なのは間違いないのですが、横で友達がスマホをいじりだした瞬間、劇中でも学生たちがスマホをいじりだしたのはさすがに笑いましたね、はい...。f(^^;

あ、真面目に感想書きます。汗

移民の少女が新たな社会環境で力強く生きぬく姿を追ったドキュメンタリー。
彼女の語りと共に淡々と現在の生活が映し出されるからこそ、彼女の「かつてのソマリアでの経験」に思いを馳せると、胸が痛くなった。
ムスリムとして生活してきた彼女が新たな社会へ適応する苦悩が描かれており、プールで肌を露出することへの抵抗感を乗りこえようとする姿など、僕たちが普段考えないような具体的なエピソードを提示してくれているのが良かった。
異なる社会で生きる難しさを知り、少し視野が広がった気がする。

中盤で明らかになる"宗教の問題"は、日本人にとっては馴染みがないかもしれない。
しかし、彼女には生き方そのものまで変えてしまう"重大な問題"なわけで、もう少し宗教に関しては、自分自身も理解を深めようと思った。
(余談だが、真実を告白をする彼女の撮り方が、まるで"懺悔"をしているようになっていたのも印象的だった。)

登り綱やプールの練習、卒業のための勉強に勤しむ彼女の姿に自然と勇気を貰える本作。
「どれだけ過酷な境遇であっても、自分の努力ひとつで現状は変えられる」と教えてくれる彼女の生き様に、自分自身の生き方も捉え直そうと考えたドキュメンタリーでした。

P.S
映画館で働くカフィアのシーンでは彼女があるヒーローのコスプレをすることになります。
アメコミファンの方には、そこも注目してほしいです。

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授業メモ

授業:映像で考える現代社会
題材:難民問題の現状と私たちに出来ること
解説:
2018年末のUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の支援対象者は7000万人となり、過去最高の数を記録した。
難民問題が深刻化する一方で、日本を含めた難民問題の現状と今後の課題を知ることから、自分達に出来る難民支援について考える。

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