アフター・ヤンのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

家族の一員だった壊れたアンドロイド、ヤンを直そうとするが直らなかった話。本当にストーリーはこれだけ。あとはこのヤンのメモリーがひたすら再生されて、こんな会話があったとか恋をしてたとか、そういうゆるい思い出が延々と挟まる。ハッキリ言えば退屈だった。

テンポは最悪で、雰囲気を出すためだろう、とにかく不必要な間が多く、会話ももったり。会話内容も思わせぶりだったり哲学的だったりと、とにかく雰囲気のみを重視した作り。ここまでストーリーが無いのであればせめて会話は面白くあってほしい。というか美しさを重視するあまり思い出が薄っぺらくて全然家族の一員感が出ていないのだが、これは問題では？あまりに観続けるモチベーションが湧かず辛かった。

家族を失った喪失感を描くにしても、ヤンは冒頭でいきなり壊れるために感情移入は難しい。彼を恋しがる幼い少女の存在だけで悲しい空気を出そうとするのは手抜きだろう。白人夫と黒人妻とアジア人養女という不自然な設定も、"多様性"感を出したいだけでちっとも意味が感じられなかった。中国人なのにミカって、アジアに対する理解も雑。

冒頭の派手なダンスバトルシーンが一番面白かった。